ドラッグストアなどは、IR情報でチェーン別の売上構成比を明かしていますが、コンビニは未知数です。そこでコンビニ最大手3社の売上構成比や利用者層の情報を、10億枚以上のレシートデータを保有するONEで可視化します。どういったユーザーがコンビニごとに、どのくらい消費しているのか?2023年の消費推移や、単価などが特定できれば、コンビニごとの特徴や配荷調整などのヒントに使えそうです。ブラックボックス化しているデータベースを解き明かして、マーケティング・営業戦略に活かしましょう。2020年〜コロナ禍からの回復!コンビニ含めた小売業界の動向2020年、コロナによる影響で百貨店・コンビニは販売額が大きく減少しているのに対して、在宅による巣篭もり需要でスーパーは販売額を伸ばしています。ただ状況は2年ほどで大きく変化し、2022年末〜2023年にかけては販売額・販売額伸び率ともに改善しています。大手のみの売上推移で見ても、2020年は前年度割れを起こしてます。ただ2021年以降は順調に回復しており、大手3社とも同じような推移を見せています。2020年以降、コンビニチェーンのみの購買カテゴリ推移2020年販売額に大きく凹みが起きていたコンビニチェーンですが、経済産業省の「商業動態統計」を参照してみると、構成比に大きく違いは見られません。日配食品と加工食品で65%前後を推移しており、コンビニといえば食料品を買う人が多いことがわかります。CVSシェア・売上ともにトップのセブンイレブンの強み中期経営計画のアップデートならびに グループ戦略再評価の結果についてhttps://www.7andi.com/ir/file/library/ks/pdf/20230309ks01.pdf「コンビニといえば食料品」という観点で、圧倒的に強いのはセブンイレブンです。強みは主に「圧倒的な取り扱いSKU数」「セブンプレミアムを含むPB(プライベートブランド)商品開発力」「食品の品揃え」の3点です。加工食品・ファーストフード含めて、美味しい食品が多いですし、食材ブランドとのコラボ商品も多数発売するなど、こだわりが感じられます。利用頻度に男女差。また、チェーン別でも2倍弱の違いが見られる結果にコンビニチェーンの利用性別には大きな違いは見られない一方で、利用頻度に差が出ました。トップのセブンイレブンは、男性平均利用回数が18回と、ローソンの約2倍弱をマークしています。どのコンビニも女性より男性の方が多く使っている結果となりました。メイン利用者は全コンビニとも40,50代男性!ファミリーマートは20代女性からの支持がやや高めか世代別の男女で4ヶ月間の利用頻度を出してみると、全てのコンビニで40,50代男性からの頻度が最も高いことがわかりました。女性は全世代で大きな頻度の違いは見られません。ファミリーマートのみが、20代女性からやや高めの支持を集めていることがわかりました。セブンイレブンがローソンに平均単価89円差!4ヶ月間の平均単価推移コンビニ3社の熾烈な平均単価争いも凄まじいです。各社PB(プライベートブランド)商品の投入や、おにぎり・弁当などの高付加価値商品の発売によって、年々平均単価が上がっている傾向にあります。中でもセブンイレブンはローソンとファミリーマートを超え、平均単価700円に突入しています。トラフィックの高い土日は800円に迫る勢いです。平均購入品目数ではローソンとファミリーマート僅差か平均単価に続き、平均購入品目数でもトップに君臨するセブンイレブン。単価を引き上げている要因は購入点数にも隠されているようです。平均単価で突き抜けた動きを見せた12/25(クリスマス)ですが、品目数では通常同様の数値を記録しています。クリスマスケーキやチキンなどの高単価商材が売れている可能性が高いと考えられます。2024年、セブンイレブンは客単価から来店頻度の戦略へシフトセブンイレブンジャパン:2023年度、第3四半期決算資料よりhttps://www.7andi.com/ir/file/library/ks/pdf/20240111ks01.pdf海外での新商品・地域限定商品の開発拡大と、元来強みであるPB(プライベートブランド)の拡張によって高付加価値商品を展開してきたセブンイレブンは、客単価から来店客数・頻度を意識するフェーズへシフトしています。「1927年の創業以来、初の日販70万円超え」と書かれている通り、コンビニの強みである日配食品と加工食品をうまく伸ばし続けられている結果が出ていると言えそうです。ローソンも客数・単価を戦略と掲げるも、客単価に伸び悩みか株式会社 ローソン 2023年度上期 決算説明会https://www.lawson.co.jp/company/ir/library/pdf/presentation/ps_2024c.pdfローソンも同様に販促施策の実施を強化し客数の増加を狙っていますが、客単価の向上に苦戦しているような状況です。2024年度、今後の決算状況と方針に注目したいですね。株式会社ローソン:ローソンでハピろー!https://www.lawson.co.jp/lab/campaign/hapilaw/大規模販促施策である「ローソンでハピろー!」シリーズは2022年6月14日より開始されたキャンペーンで、街のみんなにハッピーになってもらうことをいつも考えている「店長」役に俳優の松山ケンイチさんを起用、近所に暮らす「お客さま」役に川栄李奈さんを起用し、ローソンへの来店促進を狙う取り組みとなっています。コンビニでの競合調査・ユーザー分析・配荷戦略を考えるならONE弊社では、レシートアプリ ONE で集めた10億枚以上のレシート購買データを元に、ブランド・リテールのマーケティング支援を行っています。小売別に購買データをトラッキング。値動きや利用者情報を探れます。自社商品以外に、誰がどこでどういった商品を購入したか、ブランドスイッチしたかがわかります。消費者を継続してトラッキング可能。継続して購入しているか、買わなくなってしまった理由まで調査できます。企業のマーケティング・販売促進支援を一気通貫してサービス提供しています。ぜひご興味ございましたら、お気軽に資料請求いただければと思います。