はじめに各社の講演を開始する前に、まずはヘルスケア市場の現状について、エムスリー社の津田氏より以下のような解説がありました。高まる消費者の健康意識日本の高齢化はますます進行しており、2050年には65歳以上の割合が国民全体の4割を超えることが予想されています。実際に、年代問わず多くの人が人生において健康を重要視しているようです。さらに、エムスリー社の調査によると消費者のおよそ9割が、普段から健康を意識して商品購入していることが明らかとなっています。急成長するヘルスケア市場年々進行する高齢化やコロナ禍の影響を受けて、消費者の健康意識の高まりはヘルスケア市場に大きなインパクトを与えました。ヘルスケア市場は、今後もさらに大きく成長することが見込まれています。市場の成長に伴って、大きく注目を集めるヘルスケア商品ですが、通常商品と比べて消費者の意識や行動にどのような違いがあるのでしょうか。どのようなマーケティング戦略をとるべきなのでしょうか。以降の講演で紐解いていきます。WED講演「拡大するヘルスケア市場!どう戦っていく?」当社の講演では、マーケティング分野におけるヘルスケア市場での戦い方について、WED小山より解説しました。ここでのトピックは、以下の3点です。ブランド・商品ごとに、消費者の意識や行動特性を理解することが重要マーケティング戦略を考える際、まずは消費者の意識や行動を分析することで、市場における自社ブランドの立ち位置を理解することが重要です。例えば、以下のようにドリンク商品を比較した場合、ブランドや商品によって消費者のダイエット意識と運動実施度が、それぞれ異なることが判明しています。ほかにも、健康診断結果とヘルスケア商品の購入意欲の相関を分析してみると、性別や年代で傾向が異なることが分かります。市場の立ち位置を理解したら、CEPを明確にして隙間に入り込む自社ブランドを、どこで・誰に・どのように想起してもらうか、を定義することも大切です。「〇〇と言えば、〇〇(自社ブランド)!」といった認知形成ができれば、競合他社にはない唯一無二の存在を確立でき、消費者に選ばれ続けるブランドになり得るでしょう。※以下はあくまでサンプルです。当社の独断であるため、事実に沿った内容ではありません。CEPを意識したブランドコミュニケーションどういったタイミングやシーンで商品を摂取すべきか、ブランドからの示唆が明確であれば消費者の隙間意識に潜り込むことができます。日常的にそのシーンが都度来なくとも、あるタイミングで強く想起されるブランドになることができれば、競合優位性は圧倒的です。CEPを作り出す方法は大きく2つ既存顧客が、具体的にどんなシーンで活用しているのかヒアリング競合ブランドを含めて、対象カテゴリにおける意識調査を実施し、隙間ポジションを明確化するその隙間に対して、商品開発やマーケティングを行う%3Ciframe%20width%3D%221280%22%20height%3D%22720%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fembed%2FDLBWcupJUDY%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22accelerometer%3B%20autoplay%3B%20encrypted-media%3B%20gyroscope%3B%20picture-in-picture%22%20allowfullscreen%3E%3C%2Fiframe%3E%3Ciframe%20width%3D%221280%22%20height%3D%22720%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fembed%2FC-H97gj8wZU%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22accelerometer%3B%20autoplay%3B%20encrypted-media%3B%20gyroscope%3B%20picture-in-picture%22%20allowfullscreen%3E%3C%2Fiframe%3E花王バブシリーズは、入浴中の隙間時間を狙って商品コンセプトを創出疲れを癒す・肩こり解消などといった、今まで機能的に訴求されてきた入浴剤カテゴリにおいて、花王バブシリーズは、「入浴の余白時間に自身からあふれ出すアイディアに喜びを感じてもらう」という新たなコンセプトを打ち出しています。入浴剤の新たなシーンを想像させるという意味で、CEPをうまく作り出している結果ではないでしょうか。ダブルジョパディの法則に沿った、マーケティング戦略購入頻度×購入単価の相関関係を示した「ダブルジョパディの法則」によると、市場浸透率の低いブランドは購入頻度も低くなると言われています。つまり、市場における売上シェアを拡大するためには、浸透率(=新規顧客獲得)を上げることが重要です。リピートVS新規?「ダブルジョパティの法則」とは|基本のおさらいと4つの活用事例自社ブランドの立ち位置を知ることができれば、新規顧客獲得かロイヤルティ向上のどちらに課題があるか判別しやすいため、マーケティング戦略に活きる有効的な分析手法と言えるでしょう。視聴者の声新しい視点から市場や顧客を知ることができて、面白かった。今までにない分析・考察がされていて発見があった。もう少し具体的に話を聞いてみたいと思った。自分の担当領域を超えて、商品企画やブランドマーケティングまで視野を広げることができた。さいごに当社が開発・運営する「ONE」では、およそ600万人のユーザーと10億枚以上のレシート情報を活用して、プロモーションから顧客データ収集・分析など、総合的なマーケティング支援を行っています。ご興味がございましたら、お気軽に専用フォームよりお問い合わせください!今回のウェビナー内容をもっと知りたい方は、こちらから資料をダウンロードしてください。※エムスリー社の資料は外部展開しておりませんので、予めご了承ください。健康食品市場の購買データに迫る。食品・飲料メーカー向けのヘルスケア戦略とは