国内老舗メーカー最大の課題は、看板ブランド以外の認知向上と新規顧客獲得——お二人のミッションを教えてください。津々樂さん)私たちのチームミッションは「自社ブランドを顧客に知ってもらい、好きになってもらうこと」です。プロモーションの企画実行だけでなく、営業担当がホームセンター、スーパー、ドラッグストアなどの小売に対して商品を提案しやすい状況を整えることも私たちの仕事です。佐藤さん)商品の企画開発は別部署が担当しています。ただ、私たちが施策で得た調査結果やユーザーのインサイトを彼らと連携し、新商品開発や商品改善に関わることもあり、事業部一体で消費者と向き合っています。——貴社の課題を教えてください。津々樂さん)課題は主に3つで、「新規顧客へのブランド価値の正しい伝達」「顧客の消費行動の把握と振り返り」「スムーズな認知〜購買の設計作り」です。当社は老舗企業として歴史があるものの、「ビタワン」以外のブランド認知が低い状況です。ただし、全てのブランドにおいて長年の歴史で培った品質への自信があります。決して安価ではないですが、価格以上の品質をしっかり伝え、価値に共感して購入していただくためにはどうすべきか常に模索しています。また、過去にデジタル施策を活用した経験がなく、店頭でのサンプリングやキャンペーン、月間特売などのオフライン施策のみだったため、施策の成果を定量的に振り返ることが困難でした。誰がブランド価値に共感し購入いただけたのか、リピートに繋がっているのかなど、施策実行で終わらせず、改善のサイクルを作る必要性も感じています。佐藤さん)認知から購買までの導線作りについては、当社の販売チャネルはほとんどがオフライン店舗なので、CMやWeb広告などで認知を獲得できたとしても「どこで販売しているのか」が分からないという状況です。そのため、認知から購買までのスムーズな導線を作り出し、新規顧客を増やしたいと考えています。ONE採用の決め手は、アプリひとつで認知獲得から購買前後の顧客行動まで把握できること津々樂さん)大きな決め手は、「施策実施までのスピード感」と「顧客の購買前後の動きを可視化できること」です。POS売上だけでなく、実際に当社の商品を買ってくれた人が日頃何を買っているのか、施策実施前にどのブランドを使っていたか、施策後リピートに繋がったかなど、顧客の消費行動を一貫して把握できるのは他にはない魅力だと思いました。佐藤さん)通常価格で商品を購入してもらった後に、キャッシュバックをするというアプリの導線も魅力的でしたね。店頭の売価を下げずにキャンペーンを実施できるため、ブランド価値を維持できるという点で、当社のニーズと親和性が高いと考えました。セールだと店頭の平均単価が下がってしまうので、小売にとってもメリットが大きいと思います。キャンペーンによる新規顧客率9割、リピート率4割超に成功。販路拡大と店頭送客に寄与——ONEマストバイキャンペーンの成果を教えてください。津々樂さん)「ビューティープロ ドッグ」は2023年6月〜11月の期間中、ONEマストバイキャンペーン含めたマーケティング施策の実施によって、昨対比売上の165.2%(2023/06~2023/11 インテージSRI+売上前年比 ※ECを除く)を達成できました。配荷数も店頭での売上実績も着実に伸びており、当初の目的であった新規顧客獲得に向けて大きく前進しています。中でもONEマストバイキャンペーンでは、参加者の9割以上が新規顧客で、そのうちミレニアル世代が7割超。さらに、参加者のうち4割以上がリピート購入に繋がっており、ターゲット層(20代後半から40代前半)に対して適切なブランド訴求ができました。ONEの機能をフル活用し、新たなブランド価値創造と信頼強化を目指す——今後、ONEをどのように活用したいですか?津々樂さん)2023年に実施したONEマストバイキャンペーンは、新規顧客獲得を目的とした施策でしたが、他の施策にもぜひチャレンジしてみたいです。単なるPOS売上だけでなく、レシートデータを活用した顧客インサイトや競合分析、社内営業担当向けの施策などONEのデータや機能を上手く活用していきたいですね。佐藤さん)小売とタイアップした単発のキャンペーンを実施することが多いのですが、そこにONEを活用していきたいです。従来だと、キャンペーンのためにチラシやハガキを制作したり専用の窓口を設けたりなど、準備にかなりの時間や労力がかかっていました。ONEならアプリ上で完結するので追加の制作物が不要ですし、必要な情報をお伝えするだけですぐに施策を開始できる。施策実施後に結果をデータとして頂けるのも良いですね。そういった手軽さや安心感があるので、今後も積極的に活用したいです。——どういった企業にONEをお勧めしたいですか?佐藤さん)ブランド名や商品名の認知獲得だけでなく、商品自体の魅力を伝えたい、中身まで知ってほしいという企業にはピッタリな施策だと思います。アプリの特性上、まずはONEで商品を知って、次に商品情報を詳しく見て、その後興味を持って試しに買ってみる。マーケティングにおける理想的な流れを作れるのがONEの価値だと考えています。——今後の目標を教えてください。津々樂さん)全社共通の目標達成に向けて売上拡大を目指しつつ、さらにブランドや商品の価値を知ってもらう、好きになってもらうことに最注力していきたいです。ペットとその家族のために「おいしく食べ続け、元気で長生きする」ブランドとして信頼されることが当社最大のミッションなので、実現に向けてブランドが末長く愛され続けるための施策を推進していきます。